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日本の親が子供の好き嫌いに悩まされる理由

子供の好き嫌い

あなたは食事中、お子さんにどのようなことに気をつけさせていますか?多くの親御さんが、「野菜も肉もバランスよく食べるように」とか「いろいろな栄養を偏りなくとるように」とかいうことに重点を置いているのではないでしょうか。

 

今の私たちにとってこれらはとても聞き慣れた文句ですが、昔の日本ではこのようなことを念頭において子どもを育ててはいませんでした。では昔は一体どうやっていたのでしょう。そしてそれが変わったことで日本の子どもたちはどのようになったのでしょうか。

 

バランスよく食べないと叱られる日本の子どもたち

「カルシウムやたんぱく質がたっぷりだから、子どもには牛乳を飲ませたいけれど、うちの子は牛乳が嫌いで飲まないから困っている」「肉が苦手で給食の時も困っているみたい。栄養不足にならないかしら」こんな悩みを持っている親御さんは少なくありません。

 

親御さんたちは「様々な栄養をバランスよくとって食べること」と教わってきたのですから、心配になるのは無理もありません。

 

日本では終戦後、日本人の栄養不足の問題を解消するために、いろいろな食べ物から栄養素をバランスよく摂るよう、指導されてきました。それまでは割ときちんと食べられていた米はいいとして、もっと野菜を、肉を、牛乳をと言われるようになったのです。それから70年。その考えはすっかり日本人に浸透しました。

 

ではそれまでは、子どもはどのように食事をするよう言われてきたのかというと、ご飯をたくさん食べなさい、ということだったのです。ご飯を中心に、野菜やタンパク源はほどほどにとれればよいという考えでした。

 

子どもというのは昔も今も、炭水化物がたっぷりと含まれた食べ物が大好きです。それに、子どもはエネルギーを得るために食事をするのであり、無意識のうちに炭水化物の大事さを知っています。だから、親のしつけ通りにご飯をたくさん食べることができ、結果、子どもの食について親が悩むようなことはほとんどなかったのです。

※これについて詳しくは別記事「子どもの行動に理由あり!知れば子どもの食事の悩みはなくなる」を参照ください。

 

このような昔の日本の姿は、世界的に見てみれば、実は今でもほとんどの国で見られます。逆に、日本のように、国内ではもともと生産していなかったものや今でもとれないものまで含めて、様々なものを食べよと言われている国は珍しいのです。たいていの国は、その土地や生活にあった食べ物を食べて、人々は毎日を過ごしています。

 

日本の子どもたちは、日本では食べる習慣のなかった牛乳や乳製品、小麦製品が苦手だと、たいてい親から心配されたり注意されたりします。これは、外国の子どもが「なぜ納豆を残すの?なんでも残さず食べなさい!」と叱られているのと同じです。外国の子どもたちはそんなことで叱られるかというと、決してそんなことはないのです。

 

「バランスよく食べる」この教えが好き嫌いの問題を生んでいる?

人間が、それぞれの国の気候や生活、土地に合ったものを食べてきたのは、とても理に適っていることでした。赤道付近の国々では、パパイヤやマンゴーなど、身体を冷やす果物をたくさん食べて、熱が上がりすぎないようにしています。極寒の地に住むイヌイットたちは、野菜などはほとんど取れませんが、その代わりアザラシやカリブーなどの肉を生で食べてビタミンをとり、生活しています。

 

日本人から見たら、そんな人々の食生活は栄養バランスが偏っているように思えます。それでも人々はちゃんと健康に生きています。彼らは、自分が生まれた土地で、なんとか生きていくために工夫をして、今の食生活に至るのです。だから彼らのこのような食べ方を、誰も「好き嫌いをしている」などとは言いません。

 

このように考えていきますと、日本人はもっと、自国の環境に合った食事をとるべきではないかと思われてきます。ですが、子どもを育てる親たちは、小さい頃からずっと、「栄養の偏りがないように、いろいろな食べ物を食べましょう」と教えられてきています。子どもを授かったなら、再び育児本や病院、地域の保健センターなどから、子どもの食事について同じように教えられるのです。

 

ほとんどの親たちはそれらを素直に受け取るでしょう。そして、子どもが健やかに育つようにとの思いから、日々その教えに従って食事の支度をするのです。それなのに、子どもはなかなか食べてくれないことも往々にしてあります。

 

子どもは自分に必要な栄養は何かをきちんと知っています。つまり、エネルギーを得るための炭水化物こそ大切で、この国の風土に米は合っているということがちゃんとわかっているのです。だから、親が色々と工夫をしながら作ってくれる野菜料理などをなかなか受け入れられないのです。

 

しかし親がそのことを理解していないと「この子は好き嫌いが多くて困ったわ」と思うことになる。日本の風土という視点から見ると、子どもが好んで食べようとするものこそが必要な食べ物であるにもかかわらず…。こうして、最近の子どもは好き嫌いが多過ぎる、という見方が出来上がってしまったと考えることもできるのです。

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